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アラバンド鉱は、硫マンガン鉱、閃マンガン鉱とも呼ばれています。この鉱物、一寸魅力的なのです。普通は黒いのですけど、緑色のもあって、馴れないと鑑定が一寸難しいのです。 今回は、緑色のアラバンド鉱。 アラバンド鉱、なかなか魅力的でしょう。鉱物的生成か、それとも、プランクトンの様な生物的生成か、考えるだけでも楽しいですね。一寸取っ付き難いですが。 *************************************************************** #
by unkonshi22
| 2015-01-08 00:38
| マンガン鉱物 京都府
4 二酸化マンガン鉱床について 層状チャートの成因は、規則的に繰り返される海底崩壊により生成したと言う僕の説は、自分でも案外説得力があると思っているのですけどね。そして、ゲル化したチャートの上に堆積したマンガン分は、チャートの上を滑り落ちて行き、窪みに溜まり、鉱床を造る。しかも、その折りに、比重選鉱が行われ、下から一番軽いバラ輝石、そして炭マンが落ちてきて、最後に二酸化マンガン鉱が滑り落ちて、窪みを埋める。その後は何もなかったように、再び、海底崩壊により、層状チャートが堆積していく。これが、層状マンガン鉱床の出来方の、僕の説です。あくまで僕の説ですから、真実とは限りません。誰も査読を付けてくれませんから、全く権威もないのですけど、自分でもうまく説明が出来たと思ってます。 このように、二酸化マンガン鉱も、風化ではなく、元々二酸化マンガンだった可能性が高いと思います。、 玉岩鉱山の下流で拾った石ですが、これはズリではなく、露頭が浸食されその折りに転落、流された物と思います。バラ輝石と二酸化マンガン鉱が白い粘土質層を挟んで接していた物でしょう。もし。露天化作用での生成なら、この白い粘土質層は、出来ないと思います。 この石は、二酸化マンガン鉱は、元々二酸化マンガン鉱として堆積したと言う証左ではないでしょうか。 二酸化マンガン鉱と言えば、五百井鉱山も綺麗な鉱石を産しました。去年の山崩れの後で、人頭大の塊を拾いましたが、これは奇跡に近い収穫でした。崩れなかったら、こんな石はもう採集できませんでしたから。 その他に、たくさんの偽二酸化マンガン鉱も転がってました。 こんな石ですが、一寸見には二酸化マンガン鉱ですが、一寸軽いのです。ブラウン鉱の様にも見える石です。でも、産状が違いますから、違う事は分かります。 薄い脈状に、こんな鉱物も入ってます。で、過酸化水素水の出番です。激しく泡を出すのです。まあ、二酸化マンガンには間違いがない様です。母岩の方は、泡の出方が緩慢ですから、二酸化マンガン鉱とは言えないようです。 これで分かる様に、母岩の新鮮なところは褐色なんですね。針状結晶の部分も褐色です。と言う事で、繊維状の鉱物は、角閃石系の鉱物の仮晶二酸化マンガン鉱でした。そして、母岩はと言うと(マンガン)石榴石でした。これは風化ではなく、熱水による酸化作用で黒くなった物でしょうけど。 本当は、知ってたのですけどね、これが石榴石と言っても、誰もあんまり信用してくれないもので、書いてみました。 *************************************** #
by unkonshi22
| 2015-01-07 23:57
| 層状マンガン鉱床
3 層状マンガン鉱床の二酸化マンガンは本当に露天化作用か 層状マンガン鉱床の二酸化マンガンは、露天化作用で生成したと言われます。また、五百井型と言う熱水作用の鉱床も有るようです。 僕は、マンガン鉱床の成因に興味を持ったのは、10年ほど前、その時には、既に日本には一つもマンガン鉱山はありませんでした。もちろん、この目で、鉱床全体を観た事もありません。採掘時の鉱山を見て回られた人を、大変羨ましく思います。僕も、その時なら、もっと色々な事を考えられたと残念です。でも、まだまだ、僕は幸せです。ズリにも、たくさんの鉱床の断片が残っていたからです。今後は、この様な資料も無くなって行くでしょうし、研究は、ますます難しくなりそうです。と言う事で、これらの断片をつなぎ合わせて、組み立てて、一つの鉱床を想像するのです。 そうすると、二酸化マンガン帯は、どうしても、炭マン帯の上に来るのです。しかも多くは、その間に薄い粘土層を挟んで居るようで、そこで外れてしまうので、確たる事は言えないのですが。そこで、大堀鉱山の上田さんに聞いた事があるのです。上田さんが言うには、「二酸化マンガンは鉱床の上の方にあるから、つまり地表に近い方だから、風化したと思う」と言われました。ただ、詳しい観察をした訳でも無いらしく漠然とした話しです。鉱床に詳しい人でも、そこまで詳しく観察した人は居ない様でした。マンガン鉱床は、水平に胚胎している物ばかりではないので、本当は、上と言う表現はおかしいのです。 そこで、このような標本から推察する訳です。これらの標本は、鉱山から数100㍍程の下流で拾った石です。おそらくはズリではなく、鉱床露頭が浸食にあって、流れ落ちた物と考えられます。<br> 上の石は、人頭大の石で、周囲が二酸化マンガンで出来ています。この二酸化マンガンは風化ではなく、鉱床生成当時から、二酸化マンガンであっただろうと考えています。その理由は、写真を拡大してみれば明らかだと思います。風化したと言う二酸化マンガン鉱とは、色々と違いがあります。その一つは、炭マンと白い粘土質層を挟んで二酸化マンガンか在ると言う事。また、バラ輝石や菱マンガン鉱が風化して、二酸化マンガン鉱になったとしても、クリプトメレーン鉱の様に、あのような緻密な鉱物になるとも思えないのです。この事は、この標本からも、窺い知る事が出来ると思います。 道奥谷鉱山の二酸化マンガン鉱。 去年は、どう言う訳か、人頭大の二酸化マンガン鉱を、ここと五百井鉱山で拾い、ここまで大きいと、ただ黒い二酸化マンガン鉱にも愛着が湧いてきました。 それから、もちろんの事、露天化作用で生成した二酸化マンガン鉱もあります。ここで言う二酸化マンが鉱帯というのは、あくまで、炭マン帯の上に在る二酸化マンガン鉱帯の話しです。 ************************************************* #
by unkonshi22
| 2015-01-07 23:12
| 層状マンガン鉱床
2 なぜ層状マンガン鉱床は主にチャートに胚胎するか 互層する層状チャートの成因は、屋根から落ちる雪でも互層になることからも、肯定して貰える事と思います。でもこれは、現在の海底でも起こっている現象であるはずで、調べれば、そう難しい事とは思えないのですが。 湖底などで、マンガン分が微生物により沈殿する現象は、良くある事の様です。また、海水を曝気すると、やはり、微生物の働きにより、マンガン分が沈積する事も知られています。ですから、これは、結構ある事象の様です。 となれば、砂利層の上にマンガン分が堆積したとしても、濃集は出来ません。もちろん、砂や粘土の上に沈殿しても、海底崩壊で混じり合ってしまうでしょう。出来たとしても、鉱床を作るほどの濃集は少ないと考えます。しかし、チャートのゲル状態の時であれば、その上に沈殿したマンガン分は、滑る様に海溝に向かって、落ちて行くのではと思う訳です。そして、窪みに溜まる。窪みですから、その部分のチャートも厚い事になります。つまり、塊状チャートの親(下)盤になります。これで、塊状チャートの上にマンガン鉱床が乗る事は、説明が付くと思います。 親盤は右下、上盤は左上になります。鉱床は掘り抜かれています。 親盤は左側、上盤は右側です。もちろん鉱床は掘り抜かれています。 層状マンガン鉱床の構造は、下から、層状チャート、親(下)盤、バラ輝石帯、テフロ石帯、菱マンガン鉱帯、薄い粘土質帯を挟んで二酸化マンガン帯、そして層状チャートに続きます。 この標本は、下から、親(下)盤、バラ輝石帯、テフロ石帯、菱マンガン鉱帯迄があります。さらにこの上には、薄い粘土質帯を挟んで二酸化マンガン帯、そして層状チャートに続くはずですが、おそらく粘土帯で外れてしまい、その上は無いのです。たいていの場合、標本はここまでの物しか作れないのです。 このような構造になっているので「層状マンガン鉱床」と呼ばれている訳です。出来れば「堆積性」と付けたい人もいるのでしょうけど、そこは権威のある学者のメンツが潰れるので、暗黙の了解があって言えないのでしょう。その権威者が死んで、50年経たなければダメと言う事です。それに確たる証拠も無いので、尚更です。 僕は、この学会とは全く関係の無い素人ですから、何を言っても良いのです。そこで考えたのが、自然浮遊選鉱です。マンガン分も珪酸分と共に沈殿する訳ですから、軽い珪酸マンガン分は上に、二酸化マンガン分は下に沈むだろうと。そして、上層の軽い分から沈降して行くのだろうと。で、最初に窪みに落ち込んで来るのはバラ輝石、そして、徐々に重い炭マンが落ちてきて、その後、時をしばらく置いて二酸化マンガンが落ちて来るのではと考えたのでした。 また、マンガン鉱床は、比重が大きいので、その重力で、下の親盤を突き破る事もあるでしょうし、チャートの層向と、必ずしも一致する事も無いでしょう。 右側が親盤、左上側が上盤です。このように上盤は、ほぼ平面になる事が多い様で、親盤には凹凸があるのです。この事も、窪みに鉱床がずり落ちて来ると言う状況証拠の一つだと思います。 このマンガン鉱床の標本は、この正月に作った物ですが、どちらが上になるのか、良く分からないのです。おそらくは右が上でしょうけど、その理由は平面で割れている事。つまり粘土層がそこにあって、そこで鉱床から外れたのではないかと言う事です。 上から押してくる訳ですから、一旦生成した鉱床が三つ折りの状態になる事もあるでしょうし。そのために、この標本では、左右の両端の炭マン帯がバラ輝石帯を挟んでいる物と考えました。 ************************************************ #
by unkonshi22
| 2015-01-07 23:03
| 層状マンガン鉱床
今年の初夢(1) 丹後の雪から連想、層状チャートの出来方 丹後地方は、正月から大雪です。 これからも、まだ大雪警報が発令されてます。まだまだ積もりそうです。 平地に積もった雪は、そのまま溶けてしまうか、またその上に積もって行きます。傾斜した屋根の雪は、有る程度積もると滑り落ちていきます。しかし、滑り落ちると、建物を壊したり、危険になりますから、滑り止めが施されています。 奥の家は、昔はわらぶき屋根でしたが、維持管理が大変で、トタンを着せてあります。傾斜がきついため、雪止めも無く、降るしりから雪が滑り落ちていきます。<br> 雪が降り続き、1メートルも積もれば、雪下ろしをしないと家が壊れてしまいます。地層で言えば、香住の流痕化石。 一枚の地層が、上に積もった石の圧力で、バラバラになってしまいます。それが、流痕の生じた原因でしょうけど。でも、流痕とは、水の流れで出来た物でしょうけど、そんな物、ここの様に、幾筋も出来ないと思います。 香住の流痕化石と言われている物。僕は、流痕でないと思います。では、何でこんな物が出来るのか。それは、はさかり岩に、その理由が見られます。 兵庫県豊岡市竹野町 はさかり岩。<br> 左側の礫岩層に縦の亀裂が入っています。これは葉理ではなく、礫岩層の不等鎮圧による歪みだろうと思います。そして、この海の下には海食棚があります。海食棚の上に転がる転石によって、この礫岩層の足下が削られ、ノッチが生じます。そして、ある時、この礫岩層が、数枚のプレートとなって、海食棚にずり落ちます。このプレートの上に落ちた石が、くさびの役目をして、波の震動により、徐々に下がって行き、プレートを押し広げて行ったのでしょう。 右のプレートは、右から二枚目のプレートから押しつけられ、波の振動により削られて居るようです。僕は、はさかり岩の成因は、従来の海食洞の天井が落ちて挟ったと言う説よりは、遙かに説得力があると思いますけどね。 マンガン鉱床の出来方から外れてしまったようですが、これも、鉱床の出来方と重要な関係があるので取り上げてみました。 雪と言えば、マリンスノー、これも海中の雪みたいな物です。海底と言えば、海溝に至るまで、傾斜しています。この傾斜地にプランクトンが、どんどん降り積もります。有る程度、堆積すると、今度は海溝に向かってずり落ちていきます。海底崩壊です。この現象が繰り返し起きていることは、明白でしょう。これは、チャートだけではなく、粘土、砂、礫、全てに渡って同じです。そのために、香住の流痕化石やはさかり岩を取り上げてみたのです。 例えば粘板岩、均質の様に見えますが、切断してみると、細かい縞模様が出来ています。チャートが、なぜ、層状構造を成すのか、未だに、世界中の学者が頭を悩ませていると聞きます。僕は、海底崩壊説を採ってます。堆積岩と言うのは、粘土も、砂も、礫も、プランクトンも、皆原理は同じと思います。こんな物は、人間が、勝手に分類を決めた物ですから。 と言うことで、互層する層状チャートの成因を考えたので、次は、なぜ、層状マンガン鉱床が、チャート層に胚胎するのかを考えます。 ************************************************* #
by unkonshi22
| 2015-01-07 22:43
| 層状マンガン鉱床
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